愛犬のクッシング症候群を治療しない選択をしたことについて
完治することが、とても難しいと言われている犬のクッシング症候群。
毎月の薬代が高額なことから治療費が払えないため、クッシング症候群の治療をしないという選択を考えている人もいるでしょう。
私の愛犬も10年前にクッシング症候群を発症しましたが、経済的な理由で治療をしないという選択をしました。
このときは本当に辛くて、毎日、泣いていたのをおぼえています。
自分の経済力のなさに、情けない気持ちや後ろめたい気持ちを感じながら、辛い日々を過ごしていました。
でも私は、治療をしてあげることができないならば、いかに悪化させないようにするかということを考え、今自分ができることを全うすることにしました。
クッシング症候群の症状を悪化させないために私がやったこと
ストレスを感じさせない環境作り
クッシング症候群を発症してしまった犬は、ストレスに敏感になります。
それはストレスを感じることによって、クッシング症候群の原因であるコルチゾールの分泌を促進してしまうからです。
だから、できるだけストレスを感じさせない環境を作ってあげることが好ましい。
部屋の温度や匂いに気をつかい、家の中はできるだけ静かな環境になるようにしました。
また、来客を少なくし、できるだけ家族の中の誰か1人が、愛犬のそばにいるようにしてあげました。
低脂肪、高たんぱく、低糖質な食事メニュー
クッシング症候群を発症した犬は、食事の内容や質がとても重要になります。
脂質の代謝機能が低下することから、低脂肪なものだったり、代謝異常によって慢性的なタンパク質不足がおきることから、高たんぱくなメニューがよいとされています。
うちでは低脂肪で高たんぱくな鶏のささみを茹でて、ミキサーでペースト状にしたものを与えてあげてました。
また、DHAが豊富に含まれているカツオも低脂肪、高たんぱくでよいと聞き、こちらも茹でて細かく切ったものをあげてました。
他にもクッシング症候群を発症した犬は、高血糖になりやすいことから、糖を吸収されにくくする玄米やイモ類などもあたえてましたね。
玄米は普通の白米と違って、炊き上がるまでに時間がかかることや、硬いといったことから、あまり炊く人は少ないでしょう。
でも、半日ほど給水させて時間をかけて炊くと、白米のようにふっくらとやわらかく炊くことができます。
その炊き上げた玄米と、ふかしたじゃがいもやさつまいもを混ぜて与えてあげると、美味しそうに食べていました。
正直、今までドッグフードを与えていたので、毎度、愛犬のご飯をつくることは大変です。
でも、できるだけ新鮮で添加物が少ないものを食べさせてあげたかったので、手作りにこだわりました。
今はクッシング症候群の犬に最適なドッグフードもあるようで、毎回、愛犬のご飯を手作りするのは難しいという人は、こういうものも活用するといいのかなと思います。
治療しないと決めた飼い主さんへ
クッシング症候群を治療しないと決めたとき、さぞ辛い想いをされたかと思います。
でも、自分を責めないでほしいです。
辛い気持ちは、ワンちゃんへの愛する気持ちが大きいがゆえのものです。
その愛する気持ちは、きっとワンちゃんにも伝わっていると思います。
私の愛犬はクッシング症候群を発症してから、5年間生きることができました。
それまでは、なにげなく過ぎ去っていく毎日でしたが、発症してからの5年間は、一日一日をとても大切にして生活することができました。
もちろん愛犬が亡くなったときは辛かったです。でも5年間毎日、精一杯愛情を注ぐことができたことはよかったなと思っています。
この先も苦しいときがあるかもしれません。でも一日一日を大切にし、ワンちゃんに精一杯愛情を注いであげてください。